元気な子供のイラスト人のココロには、「ごきげん」と「不機嫌」があります。
ごきげんなココロの状態では、物事のパフォーマンスが上がります。
ゴルフでも、普段の練習の成果が存分に発揮でき、ナイスプレーが期待できます。
このようなココロの状態を、応用スポーツ心理学で「フロー」といいます。

一方、不機嫌なココロの状態では、物事のパフォーマンスは著しく低下します。
ゴルフでもミスを連発し、思うようなプレーができないこの状態は「ノンフロー」といいます。

■結果に捉われるとノンフローに

コンペの1組目。後続組のプレーヤーが、興味津々であなたのプレーを見ています。

「後ろの組の人が見ているぞ!ナイスショットしなきゃカッコ悪いなぁ‥」
「チョロでもしたらどうしよう‥」

このような思考が働く人は少なくないでしょう。
そして、このような思考もノンフローです。
イライラ、カリカリしている、文字通り不機嫌な状態ではありませんが、「ナイスショットを打たなきゃ」という結果にココロが捉われています。
このようなココロの状態では、気持ちとは裏腹にナイスショットは期待できません。

そこで皆さん!子供の頃を思い出してください。
子供は、乳児から幼児に成長する過程で、二足歩行を覚えます。
ハイハイからつかまり立ちを覚え、つたい歩きをし、そしてヨチヨチ歩きができるようになります。
最初のうちは尻もちをついたり、フラついて手をついたりし、親をハラハラさせますが、いつのまにか出来るようになります。

「親が見ているぞ!なんとか二本脚であるかなきゃカッコ悪いなぁ‥」
「コケたらどうしよう」
「ここでちゃんと歩かなきゃ親に申し訳ない‥」

このように考える子供は‥当然いませんよね。(いたら恐ろしい!汗)
つまり、子供はノンフローにならないのです。

■いつでもフローな子供マインド

それは「認知脳」という、外部状況を把握し、適した行動が取れるよう促す脳が、子供は大人ほど発達していないからです。
この認知脳が厄介で、人のココロに不機嫌(ノンフロー)を引き起こし、本来できる事をできなくしてしまうわけです。

ゴルフ上達のポイント、それは子供の頃に戻ることです。
子供はシンプルに楽しんでいます。そしてシンプルに一所懸命です。
ですから、子供は物事に取り組んでいるときは、いつでもフローです。

本当に子供の頃に戻ることはできませんが、考え方一つで、子供の頃のようなシンプルでピュアな気持ちに近づくことはできるのではないでしょうか?

同じ子供でも小学校低学年の頃までは、「これ分かる人!」と先生に聞かれると、殆どの子供が「ハーイ!ハーイ!」と、これ見よがしに手を挙げます。
しかし、小学校の高学年ぐらいになると、手を挙げる子供が減ってきます。
成長するにつれて認知脳が発達し、羞恥心などが芽生えてくるからです。

認知脳の発達は、人間にとって必要なことではあります。
その一方で、子供の頃のようなピュアな気持ちも忘れずにいたいものですね。

(文:小森)